岡本クリニック日記

岡本クリニック メンタルケア室    岡本慶子 精神科医

メンバーの知恵を4コマ漫画に

グループであれこれ話していると、メンバーの暮らしの知恵に驚くことがある。

病気との付き合いのなかで編み出された技術は、一般の統合失調症患者さんに役立つにちがいない。
それらを分かりやすく4コマ漫画にして公開したいと考えている。

先日の統合失調症学会発表や今年度のテキストに少しだけ例を入れてみた。

メンバーと一緒に考えながら、広く役立つものを作ってみたい。

統合失調症学会 シンポジウムで活動報告

3月15日、日本統合失調症学会シンポジウムで活動報告。

テーマは地域支援。
メンバーはしののめハウスの菅野治子氏、漫画家で子どもの立場から中村ユキ氏、当事者でグループホーム世話人の竹内政治氏、座長はたかぎクリニック高木俊介氏。
私からは自分の活動と考えていることを話した。

学会だけれど専門職だけでなく当事者や家族の方々が来られていて、会場の当事者から真剣な質問が出たのが良かった。
















就労支援の経験から 4 続・中小企業の社長さんたち

「障害者雇用」に熱心な中小企業の社長さんたちには、お身内に「障害者」がおられその人への想いに背中を押されている方が稀でないように思う。

雇用はきれいごとではすまないけれど、心うたれる熱意に出会うこともあった。

就労支援の経験から 3 やおき福祉会の北山守典氏

前職は元は一般的なデイケアだった。
必要に迫られて個別就労支援を始めたとき、モデルにしたのはやおき福祉会の紀南障害者就業・生活支援センターだ。
当時ご活躍中だった故北山守典氏を中心とする実践に感嘆した。

就労に必要な準備訓練をし、企業と協力関係を築いて就職先をみつけ、ジョブコーチを含む手厚い個別支援でフォローを続ける。桁違いの高い就職率、そして就労後も安定して働きつづける人が多い。
従来の日本で福祉的就労として行われていた、一般就労に直結しない作業訓練や集団処遇とははっきり違った。のちにアメリカから輸入されたIPSとは働く現場での個別支援で共通するが、紀南では準備訓練にも力を入れており就労後の継続性がすぐれていた。

北山さんには、デイケアメンバー一同で見学に行った折に説明していただいたり、就労支援関係の会合で何度かご一緒した。温かい、ざっくばらんな語り口。借り物の理論には無縁なお人柄。
実践のオリジナリティーと熱意は、現実を見る透徹したまなざしに裏づけられていた。






就労支援の経験から 2 中小企業の社長さんたち 

今年も中小企業の社長さんたちからお年賀状をいただいた。
前職で就労支援に関わっていた頃からのお付き合いだ。

その中に、京都中小企業家同友会所属の方々がおられる。
同会の「障害者問題委員会」は「障害者雇用」に熱心だ。
前職では職場実習への協力をいただき、会合にも何度も出させていただいた。

東京での集会に連れて行ってもらったことがある。社長さんや雇用担当者ばかりで医療関係は私だけ。ひっそり紛れて聞いていた。
「精神疾患をもつ人を雇用したが調子をくずしてしまわれた」と、従業員を傷つけてしまったとばかりに胸を痛めている社長さん。なんとか仕事を続けてもらいたい、一緒に働き続けたいと語る企業人たち。
医療とも福祉とも無関係な企業の会合で、こんなに誠実に語り合っておられるのかとカルチャーショックだった。

当時、精神疾患をもつ人の就労支援方法としてIPSがアメリカから輸入され、医療福祉関係者を中心に関東で実践が始まっていた。手厚い個別支援で早期の就労をめざし、続かなくても「良い経験だった」とポジティブに考えるのが一つの特徴だ。
しかし関東の企業人には批判的な人もいた。面倒見よく抱えてゆこうとする企業にとって従業員の退職は無力感につながり、せっかく挑戦した雇用から手を引きかねないと。
アメリカと日本の企業風土の違いを考えなければならないと教えられた。

医の中の蛙である私には、強烈な印象だった。忘れられない。

無口であること

私は大体が無口だ。
疲れたり、気になることが一つでもあると、ますますそうなる。

何年か前に試みにツイッターを始めたが、もの言わぬツイッターで、これはいくらなんでも・・・と間もなく閉鎖した。

今年、一念発起してブログを始めたときは、「これならいけるかも」と思っていた。
けど今月に入っていよいよ無口さが露呈してしまった。

でも今度は閉鎖しないで、来年もひきつづき私なりに頑張ってみようと思う。

先輩をしのぶ会にて

秋に亡くなった先輩をしのぶ会に出席した。
主催者が用意してくださった映像に包まれて、亡くなった方々とも一緒に過ごせた温かいひと時だった。

一本気で、自分が正しいと思えば逆風に単身立ち向かってゆく、颯爽とした方だった。
最期に大切な仕事を任せてくださった。私のような者を信頼してくださったのだと、そのこと自体が私にはかけがえがない。

会では久しぶりの懐かしい先生方にもお会いできた。
お互いにちょっぴり歳を重ねたけれど、お互いにこれからがやりたいこと一杯で中身は逆に若返っている。

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