岡本クリニック日記

岡本クリニック メンタルケア室    岡本慶子 精神科医

当事者グループ

新聞部

新聞を発行する自助グループを作りたい。
そんな思いで始まった「新聞部」から、定期的に美しい紙面が届く。
内容は盛りだくさんだ。
たとえば今秋号なら、お菓子のレシピ。本の紹介。写真作品。病気の紹介。
以前ここにも書いたバレーボールをする自助グループ、ル・クールの紹介記事。

部の発足のころ、試行錯誤しながら活動方針を決めて、部員たちが挨拶に来てくださった。
「自分たちでやってゆく」という意気込みがしっかり感じられた。

次の第5号が楽しみだ。




SAの力

OSA(大阪スキゾフレニックス・アノニマス)とのお付き合いは3年前に始まった。

SAとは、統合失調症(と関連疾患)をもつ人たちによるセルフヘルプ(自助)グループだ。
アメリカ発祥、日本でも徐々に広がっていると聞く。
主な活動は定期的なミーティングだ。8つのステップに基づき「言いっぱなし、聞きっぱなし」のルールで進められる。助言者はおらず、問題解決の話合いでもない。

はじめはOSA2周年のオープンスピーカーズミーティングを聞きに行った。
事前に問い合わせをしたら丁寧なお手紙が返ってきた。本当に親切に対応してくださった。

以後、「当事者による当事者のためのシンポジウム」に出演してもらったり、他団体からの依頼講演に一緒に出てもらったりで、これまで4人のメンバーの口演を聞かせていただいた。

それぞれの方の言葉の深さと、深みから希望が見える輝きにいつも驚いた。

一度、ふだんのミーティングに座らせてもらったことがある。場はおだやかで優しくて、一人ずつのお話が寄せては引く、静かな海のようだと思った。

その海に、いったいどんな力があるのだろう。

バレーボールチームのこと 1

私にはひいきのソフトバレーボールチームがある。

生来運動が苦手で見る趣味もなかった私に、チームを応援する楽しさを教えてくれたのは、精神疾患をもつ人たちのソフトバレーボールチーム ル・クールだ。4年前、バレー好きの当事者有志が集まって誕生した。

「精神障害者ソフトバレーボール」は全国規模で行われている。地方大会を勝ち上がったチームが全国一を争う。通常のチームは医療・福祉等の支援団体が母体になっている。

ル・クールはちがう。どこにも属さない。当事者が立ち上げ、自分たちの足で施設訪問をしてメンバーを増やしてきた、自らを「自助グループ」と呼ぶ異色のチームだ。

2009年、できたてのチームにはまだル・クールの名もなく、人数は試合にぎりぎりという少なさ。それでも大会に出たい。エントリーには「監督」が必要だった。たとえ形だけでも・・・。

その頃の私は前職を退いて開業準備中。前職の縁で練習をひやかしに行っていたら、白羽の矢が飛んできた。
ルールさえ知らない私に、メンバーは資料を作って懇切丁寧に教えてくれた。
形だけの監督もどきがチームの一員として参加した。あっさり敗退したけれど、楽しい思い出だ。

そんなチームが2012年全国大会準優勝なんて、誰が予想しただろう?







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