岡本クリニック日記

岡本クリニック メンタルケア室    岡本慶子 精神科医

日々のこと

大学生が統合失調症にかかったら

ある大学から依頼があり、教職員むけの研修会で話してきた。
テーマは「大学生によくある病気~統合失調症の基礎知識~」。

統合失調症の好発年齢は10歳代後半から20歳代。まさに大学生の頃だ。しかも多い疾患だ。

しかし、一般に大学における「統合失調症」を意識した学生支援は整っていない。ニーズはあるのに。
身体障害や発達障害にくらべてずいぶん遅れをとっている。

今回は学生相談室からの依頼だった。そんな状況に一石を投じたいカウンセラーの思いが伝わってきた。
医療の側からは何ができるのだろうか。考えさせられる。







松本ハウスがやってきた

松本ハウスのお笑いライブに行ってきた!
久しぶりに大笑い。

このところ仕事以外のことでいろいろあって、本当に疲れていたので
「面白かった」のはもちろんあるけれど、なんだか「助かった」気がした。

お笑いは、すごい。

悩みは縦に並べる

出勤前にテレビを見ていたら、笑福亭鶴瓶さんがこんなことを言った。

「悩みは横に並べたらあかん。縦に並べる。それで一こずつ片付けていくねん。」

前から順にゆっくりどけてゆく彼の仕草で、「悩み」が行儀よく縦に並んでいるのが目に見えた。

私たちは患者さんに、「問題に取り組むときには一つずつ」とよく言うけれど、

この一言とこの手つき。忘れられないインパクトだ。噺家恐るべし。






このごろ思い出すこと

このごろ幾度となく思い出す光景がある。

研修時代の大学病院。精神科は本館からずいぶん離れている。木立を奥へ進むと戦前にタイムスリップしたように木造瓦屋根の外来棟がひっそりと建っていた。小暗い階段を上がると医局だ。

古びた一枚板の大きなテーブル。書類の山。アルミの灰皿にあふれる吸殻。

夜になると市中の病院から第一線で働く先輩たちが集まって勉強会が開かれる。
いかつくて男臭い硬派な空気に、はじめはたじろいだ。
でもそこには、「患者さんたちにとって何が良いのか」を考えつづける優しさと志があった。
先輩たちのさりげない言葉から、予断にとらわれず自分の目で見て地に足ついた臨床をする姿勢を学んだ。

組織を離れて自分の仕事を始めた今、無意識によりどころを探しているのだろうか。あの時間が思い出されてならない。翌年には解体された木造建築の、ひんやりした空気とともに。


町の小さな診療所

当室は統合失調症のグループ療法専門なので、メンバーそれぞれに主治医が別におられる。

開設2年で、44人の主治医からの紹介で登録メンバーは60人近くになった。
そのうち7割が診療所から、3割が病院からの紹介だ。
診療所には統合失調症患者さんはいないと言われることがあるけれど、そんなことはない。

一件あたりの診療所で見れば、大多数はうつ病やいわゆる「神経症圏」の患者さんで統合失調症は少数派だ。
でも京都には精神科診療所が70以上ある。
一件あたりは少なくても、件数が多いから全体で見れば少なくないのだろう。

京都盆地の周縁に精神科病院が点在し、中心市街地に診療所がたくさんある。
メンバーは具合の悪いときに病院を利用して、落ちついたら通いやすい診療所に移った人が多い。
相性のよいホームドクターをもつ人からは、主治医への信頼と安心感が伝わってくる。

異動がなくいつも、ずっとそこに居てくれるホームドクターをもつ意味は、精神医療においては他科にもまして大きい。町の小さな診療所はとても大切だ。

















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